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【3/9まで】「空の境界」コミック版が無料公開中!【期間限定】

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空の境界 the Garden of sinners(1) (星海社COMICS)

 

 現在Fate / Grand Orderで絶賛コラボイベント中の「空の境界」コミック版が3/9まで全話無料公開されているようですやったぜ!

sai-zen-sen.jp

 

 ふらふらっとインターネッツをさまよっていたら見つけましたのすばらし。

kengo700.hatenablog.com

 

 「空の境界」は小説→アニメ(劇場版)→漫画版というメディアミックス展開をしている作品で、漫画版ももちろん原作厨大満足の出来なのでFGOイベントで「これなんぞ?」って思った方は是非ご一読をおすすめです。

 連載中の章は第五章「矛盾螺旋」、丁度今のイベントで舞台になっているマンションの話です。知ってますよねロケットペンシル

 

 マンションのそれは第五章を最後まで知っているとより楽しめる(あのマンションの外でのところとかほんとぐっとくるところあるし)ので、興味沸いたら原作読破or劇場版完走するのも全然アリですね。時間との勝負になりますが。

空の境界(上) (講談社文庫)

空の境界(上) (講談社文庫)

 

  アニメもまたえらいかっこいい。魔眼力高い。

 

さあみんなでアサ式をゲットだ! (僕は正式加入済みです


「空の境界」コミックス5巻まで感想 

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 生きているなら、神様だって殺してみせるーー

 

 直死の魔眼という、「死」を視ることができる眼をもつ少女・両儀式。その力をもって奇怪な事件と相対していくという伝奇小説のコミカライズです。

  無料公開されているのをみて読み返してしまいました。

 魔術的要素の蘊蓄や、派手な立ち回りなども目を引くのですが、作品全体にあるどこか達観したような独特の雰囲気、絶対手が届かなさそうな浮き世離れした感じ、折れそうで強そうな少女の心の様子なんかがほんとすき。

  全七章(+α)で構成されており、現在は第五章が進行中ですね。

 

1/俯瞰風景

空の境界 the Garden of sinners(1) (星海社COMICS)

 記念すべき最初の章。謎の連続飛び降り自殺と死を視る魔眼と、式は女の子。

 一章目からもうべた惚れじゃないですかあああ!

「今日は飛べなかっただけだろう」で締めるのほんとすきです。

 

2/殺人考察 (前)

 時は戻って高校生編。式と幹也の出会い編でもある。

もしこの話を中学二年のときとかに読んでしまっていたら二重人格で殺人癖のある同級生探してましたね…!

 

3/痛覚残留

空の境界 the Garden of sinners(2) (星海社COMICS)

 

空の境界 the Garden of sinners(3) (星海社COMICS)

  浅上ふじのんが酷いことになってしまう話…だけど目が離せない…(幹也の天然ジゴロっぷりから

魔眼VS魔眼の容赦のなさもいいです。時間軸的には一章の前になる。藤乃は救われてほしい。

 

 4/伽藍の洞

空の境界 the Garden of sinners(4) (星海社COMICS)

 式さんが覚醒するそれ。雰囲気的には短編というか能力紹介というか。

橙子さん燃やせへんかったんっていうそれもある。承知したのに!

 

5/矛盾螺旋

空の境界 the Garden of sinners(5) (星海社COMICS)

 例のマンション登場! 現在進行中の第五章。巴が惚れてまうのも仕方ない。

 あのマンション考えつくのほんとなんか頭おかしい。

 一章とか三章とかに比べて、事件にがっつり巻き込まれている感じします。

 

 読み返してみると5巻分、密度高くていいですね鮮花かわいい。

第五章のクライマックスに向けてのあれそれもここから私の好きなシーンたくさん出てくるところなので楽しみですが、第六章をはよ! という気持ちも大変にあるところはある。

確認してみると1年に1巻のペースみたいで順当に行ってもあと2年くらいは掛かってしまうのか…つらい…

 

 そして現在、無料公開中となっているのでこの機会に是非。第一章だけでも。

sai-zen-sen.jp

そしたら二章、三章も。そこまで行ったら四章も。ついでに最後まで。ね?

3/9までのようなのでまだ大丈夫。大丈夫。

 

「万能鑑定士Qの事件簿」コミックス7巻感想 モナ・リザ事件に決着! そしてイケメン坊主との対決始まる

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万能鑑定士Qの事件簿 (7) (カドカワコミックス・エース)

 レオナルド・ダ・ビンチ作「モナ・リザ」を巡る一連の事件。前巻では、鑑定士として最大のピンチに陥った凜田莉子でしたが本調子の解決編。そして開店記念パーティー。いい最終回でした…

 

 

 と思いながら読んでいたけれども最終回ではなかった。よかった。

 すごく綺麗に区切りがついていたからつい…

 しかしこの鑑定士的な、何が本物で何が偽物かなんてのは自分にゃ絶対わからんやろうなあ…

 人死にの出ないミステリ系、説明や状況がややこいところをするするっとコミカルに纏めてあって読みやすいしかわいいしお気に入りのシリーズです。

 

 そして始まった新章は祈願箱に入れられた祈願文の謎。祈願文に書かれた願いをその箱に入れると叶うというものですが、数ヶ月前から入っている祈願文の内容がずばりずばりと的中していく。つまり予言みたいなもので、それを逆に取ると願いが叶ったという。

 これを名物にして繁盛しているお寺さんの水無施住職と万能鑑定士の対決となる。けれど相手も論理的思考を身につけている同門対決になってしまい、これもまた一筋縄ではいきそうにない感じです。

 祈願箱には必ず仕掛けがあるはずだと読んでいく莉子たちなのですけれども、まだその謎を崩すことはできておらず、水無施住職もどういうつもりの人なのかちょっとわからないところもあって謎ばかりで次巻に続く!

 

 この坊さん、裏がありそうなのは確かなんやけど悪どいことをしてる風でもなさそうだし、どうなんやろうなあ…

 

 

bookwalker.jp

唐突に聞きたくなる古き昔のI'veサウンド10曲

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 残業疲れによりあふれそうな涙を両手でそっとうけとめて思いがあふれる前に唐突に聞きたくなるI'veサウンド10選。

 I'veとはエロゲー主題歌合戦黎明期をテクノとトランスと萌えソングで駆け抜けた北の音楽集団である。

もう完全にI'veと聞いて察せる人向けです。

 

 10曲と言わずにregretとverge全部だろみたいな話もわかる。わかるというかだいたいそれ。

逆に言うと10曲とかつらいでしょ。みたいな。

 

regret

 

FUCK ME

デデッデッデデーデデッデッデデーデデッデッデデーデデッデッデデー

 

Pure Heart ~世界で一番アナタが好き~

 Pure Heatは癒やし。

 

Cross talk

 とても染み入る。

 

季節の雫

 この曲のテンポがなんか好きなん。

 

Dream to new world

うつむいて目を閉じてつまらない現実の隅にいる人生だった

すばらしいあなたの夢から逃げないでほしい…

 

Days of Promise

 このサビの部分だけ唐突に思い出すときあります。たぶん(知らずに)ほんとに最初に聞いたI'veの曲。エロゲーデモ集でこの曲が流れたときの衝撃。

 

鳥の詩

国家、斉唱。

 

Treating 2U

 当時(というか今でもかエロゲ曲じゃ)珍しい男性ボーカル曲。堤伊之助とは一体。

bite on the bulletと迷うところですがゲームタイトル曲で。

優しさあふれるバラード調が疲れた心に赦しを与えてくれる。

 

Ever Stay Snow

 出だしからして震えるゲレンデで流れてそうな曲調が最高に最高。

SHIHOさん曲はbirthday eveとかKiss the Futureとかもノリが良くて最高にかっこいい。

 

とらぶるうぃんどうずさくらんぼキッス~爆発だも~ん~

 

 

 

 

 ええ、完全におっさん懐古録となっている自覚あります。

 古めのところからのチョイスですけどここに無いだけでLast regretsとかももちろんいいし勢いを求めてKOTOKO電波ソングで揃えつつPrincess Brave!とか全然ありだしつまりregretとvergeとSHORT CIRCUIT全部だ。

 

regret

regret

 

 

verge

verge

 

  

SHORT CIRCUIT

SHORT CIRCUIT

 

 

具体的にどれがどれに入っているかみたいなのはI've Sound Explorerが超詳しい。

めっさ久しぶりに見た…ちゃんと更新されてる…すごい…

 

 番外編

後のRed fractionである。

 

 

「アンゴルモア 元寇合戦記」5巻感想 安徳天皇との邂逅につかの間の休息

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アンゴルモア 元寇合戦記(5)<アンゴルモア 元寇合戦記> (角川コミックス・エース)

 九州・対馬に攻め入ったモンゴル軍との合戦を描く本作、今巻では刀伊祓の里に逃げ込み一息というところ。

 

 安徳天皇壇ノ浦の戦いから落ち延びていて義経の刀の話をするところとかは、おお伝説だ…みたいな感じになるのですが安徳天皇っていうとあんとく様のほうが出てきてしまってあんとく様だ…みたいになるのほんとにこれ。

 劇中でも人間離れした長寿みたいな感じで描かれておりやっぱりあんとく様だ…

 95歳っていうと、今の感じからしても長生きだと思うのに当時からしたら倍くらい生きてる感じになるんじゃないか。あんとく様…

 

 全体的には朽井たちが刀伊祓のところに逃げ延びて守りを固める、という流れで、だいたい穏やかな感じだったけど、そのぶん次巻は派手にぶつかりそうな予感もあります。

 対馬側の勝利条件はモンゴル軍の殲滅とかではなく、被害無くやり過ごすことですからこのままそっといなくなってくれるのが一番なんでしょうけどもね。

 

 モンゴル軍が対馬を去るまで、あと5日。

ここまでで4日ということは折り返し。遠い。

 

bookwalker.jp 

WordPressとはてなブログどっちがいいの? 両方使ってみている感想とか

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www.inoblog48.com

 っていう、WordPressはてなブログを比べてみてみたいな記事をみかけてへーと思いながら読んでいたりしたんだけど、とりあえず数ヶ月くらいですが両方使ってみているので適当に感想とか書いてみたいと思って。

 

 

WordPressはてなブログの違いは?

 平たく言うと「WordPressツールはてなブログはサービス」かなと思います。

 WordPressCMSツールなので、サーバーをレンタルするなりして用意してインストール。カスタマイズ。何かに依存しているわけでもなくてしがらみもありません。最悪ソースコードから改造できますね。(普通やらないけど)

 はてなブログはてなのサービスです。決まった管理画面から決まったようにブログを書く。その代わり、アクセス解析や読者登録などの機能がパッケージングされて用意されています。

 WordPressでそれらを行うには、プラグインや外部サービスなどを導入していかないといけないですね。アクセス解析はGoogleAnalyticsを使うなど。読者登録みたいにはてな独自のそれはできないものもあります。

 

 逆に、WordPressのほうがいろいろ融通が利くといいますか、使い勝手はいいと思います。がっつりカスタマイズしていきたいひととかはきっと水が合う。

 

 インストールについては、例えば私が使ってるlolipopではインストールオプションがあって、ボタン一つで使えるところまでやってくれたりします。

 

 またサービスの安定性について、上の記事で触れられているような

先程も書いた通り自分でブログサイトを作っていくので、何か不具合が悪くなった時に全部自分で対応しなくてはいけません。

というのは使い方次第なところもあります。

 自分でサーバーを立ててWordPressをインストールして、とやっているなら全部やることになりますが、レンタルサーバーでやっている場合は、サーバーが落ちたなどはレンタルサーバー側で見てくれるはず。

 プラグインのインストールミスったとかバックアップとかは確かに自己責任。

 はてなブログに比べてリスクはあるといえばあるけど、特段高いとは思わない感じ。

 少なくともブログ書けないみたいな事態が頻繁にあったりはしません。このへんはレンタルサーバーの業者とかにもよりますけどね。逆にそんなことになる業者に当たったら速攻逃げましょう。自作は知らん。

 

有利不利とか?

 SEO、アクセス面では語れるほどのアクセスではないのでなんとも(一番大事じゃないのかそこが)

 現状どちらもGoogle検索流入がメインですし、有利不利みたいなのはないかもとは…

 ただWordPressはGogole Search Consoleに自分で登録するなどしたほうがいいかもしれないです。

はてなブログはそのへん全部はてなにお任せですかね。

 

 そういう意味では、はてなブログのほうからの流入は今のところ数%程度。

でもこれ人気ブログになってトップに載ったりするとまた違ってくるんでしょうねえ。

そういう世界は見えてこない…ギギギ…

 

 また、はてなブログでよく使うのが読者登録とスター。このあたりがサービスとして機能して、固定読者を集めやすい面はあると思います。

なにより読者登録とかスターとかはちょっとした反応かもしれないけど目に見えてわかるので結構うれしい。

 

 WordPressRSSなどで更新情報を発信できてるんですがRSS見ないわ…

 はてなブックマークは別にはてなブログ以外でもブックマークできるので、どっちでも関係ないかな。

 

結局どっちがいいの?

 結局は自分で試してみるのが一番ではあると思いますけど(おい、個人的におすすめするなら

・ブログ記事を書きたいだけならはてなブログ

・Webサイト、ブログサイトを作りたいならWordPress

という感じなのかなと思います。

 WordPressでやってみる際には、レンタルサーバー業者選びがポイントになるかもですね。

そういうブログツール対応のところを選ぶといいと思います。

 

 …あああと、WordPressはしょっぱなから広告貼り放題なので…ね?

 

 

 

そういう感じでWordPressでやっております雑記サイトと

scriptlife.hacca.jp

プログラム的サイト

scriptlife.hacca.jp

よろしければご笑覧ください。なんてね。

「第3のギデオン」1巻感想 

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第3のギデオン 1 (ビッグコミックス)

 

 時は1788年10月、パリ近郊。エロ小説が脱稿されるところからすべては始まる。

違うそうじゃない。

 

 フランス革命前夜といえるタイミングで、第三身分(貴族でも聖職者階級でもない、要は平民)であるギデオンと貴族階級のジョルジュが出会い、ともに今の国を変えていこう、という目的のもとに進んでいく流れ。

 ギデオンは純粋まっすぐっぽくて幼なじみのジョルジュを信頼し、ジョルジュもギデオンには心を許している節があるのだけれどもそれだけにこのジョルジュの天使の皮を被った悪魔っぷりが最高にしびれる。おいおいこいつマジかよみたいな。

 目的のために手段を選ばない、とかギデオンの信頼を利用している、とかそういうののほうがマシだったんじゃないかっていう、もっとおぞましい何かがジョルジュの奥底に渦巻いているのを感じる…

 結果的に見たらギデオンの気持ちは裏切られているとは思うんだけど、涼しい顔して「だから何?」って言いくるめられて終わる。

 

 ギデオンの目的は、民を救うこと。

 ジョルジュの目的は、すべてを地獄へたたき落とすこと。

 歴史的にはフランス革命という行き着く先は出てしまっているのですが、その狂騒の中でギデオンたちの行き着く先が気になります。バッドエンドの予感しかしない。

 

 

「ヨメレバ」でブログパーツを生成するときに「書籍が見つかりません」という表示になってしまう場合の対処法

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しばらく時間をおいてから再読み込みする。他ない。

 

 ちょっと前から、書籍のリンクをヨメレバで生成してみていたりするんですが、正しいISBNコードを入れても

<div id="error">書籍が見つかりません</div>

となってしまう現象が結構頻繁に発生するんですよね…

 でも検索してもそういう事例見当たらないので、一応メモ。

 時間をおいてから再読み込みすると上手くいきます。キャッシュに残っているISBNから探してきてくれるので、そのままF5でOK。連打しても駄目なモノはだめ。しばらく待ちましょう。

 

 間を開けてから再読み込みすればちゃんと出てくるので、何かの制限かタイムアウトかだとは思うのですが、最初の一発目(動作的にはサイト開いた時点で前回のやつがキャッシュから読まれてしまうので、二発目ですが)から「書籍が見つかりません」になることが多いのでうーん、なんだろう。他の利用者が使っていると影響するベストエフォート的な何か?

 

 リンクは記事を書き終えてよーし最後に貼るぞみたいなときに生成するから、地味につらいものがある。

 ヨメレバは結構使われてるっぽいと思うんだけどこういう話が見当たらないというのは俺んところだけなのかしらん…


「ギルドのチートな受付嬢」2.5巻感想 チートすぎる冒険者、旅するイリアさん的前日譚!

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ギルドのチートな受付嬢 : 2.5 Fateful Encounter (モンスター文庫)

 巻数は2.5ですがイリアさんがリュネヴィル支部の受付嬢に落ち着く以前、世界を回っていた冒険者だった頃の前日譚。

 でもこの短編の主人公は、ダークエルフのルーラちゃんと鬼族のガブリル、妖精のパーシャ。この三人とイリアさんとの出会いと別れが描かれておりイリアさん12さい。

精神年齢完全に大人なうえにもはや女神の美少女エルフ12さい。

パーフェクトだウォルター。

 でもエルフ的に成長速度ってどうなってんやろうな。一定の年齢までは人間と同じようで、途中で止まる的なアレなのかな。むしろ人間より成長早い気もするけど挿絵的に。

 

 それはそれとして、ダークエルフのルーラちゃん。完全に引きこもっていたルーラちゃんもイリアさんの女神的やさしさでみるみる健康に!

いやほんと、この百合百合しい暖かい時間とその別れにはぐっとくるものがあります。

 ダークエルフという種への誤解からくる迫害や、ルーラのもく特異能力の不幸なども打ち壊していくイリアさんマジ女神。

 

 鬼神の息子、ガブリルとの旅もイリアさんでなければ務まりません。能力的な意味で。鬼ショタが始まってしまうのかと思ったがそうではなかった。完全に師匠だった。

 こちらの章ではガブリルの母親の出身の話とか、世界の謎的なところがむしろ気になるところでもありました。

 

 どちらの話でもイリアさんはゲスト的な冒険者として書かれている節があり、何かを求めて世界を回っているようなところもあってそちらのほうも気になりますね。

それらは今後書かれていくんでしょうか。

 

 そして火竜二匹をものの数秒で叩き伏せるイリアさんの貴重な戦闘シーン。基本的に数秒保たない。

これは確かにアレだ、前線に出たら即解決して物語終わるわ。

bookwalker.jp

「それでも僕らはヤッてない」3巻感想 これ完全に泥沼になるやつやで…

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それでも僕らはヤってない 3 (芳文社コミックス)

 登場人物処女童貞のままこじらせた率が高い系の漫画で1~3話くらいの連作短編という形で登場人物にスポットをあてつつメインは大手住宅メーカーの営業マン・時田とバツイチの同級生・藤野さんの進展という形で話が進んでいく感じ。だいたいいい話に落ち着いているんだけど後からこじれそうな感じもあったりなかったりして油断ならない。

 別に処女童貞でなくてもこじらせてたりめんどくさくなってたりして油断ならない。

 

 なんというかアレよな…そういうところがコンプレックスになって悩み転がってるんだけどそういうこと故に素直さとかスレてないのとかがわかる感じしてなんというかなんというか。

 完全に他人事だから「ああーああーどうすんだこれ」みたいな顔して読み進めて居られるところあります。

 でも一花と蓮介の話は綺麗に終わったのできっと大丈夫。この二人の先もどこかで出てきたりするのかなあ。

 

 今巻では(多分)メインの二人(とその周囲)の話がぐっと動いたのはいいんだけどそれは…みたいなふうになっててまあこの手の話は泥沼やなあ…みたいな…

誰も悪くないところが逆につらくなる系のそれ。身勝手っちゃあ身勝手だけど。

ああ…リアルのめんどくささが伝わってくる…つら…

 

bookwalker.jp

「サクラコード」1巻感想 ひたすら野衾を狩ってるだけの人生だった

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サクラコード 1巻 (ガムコミックスプラス)

 「大召喚」という災害によって世に怪異があふれ出し人類はその数を1/3に減らした現代物の怪日本神話っぽい世界観武装コンテナで駆け抜ける輸送鎮伏屋<ロードハンター>フラワーシスターズ鹿葦津姉妹と田村福太郎のハチャメチャ道中というか野衾しか狩ってねぇ!?

 

 最初の一匹を皮切りに野衾→野鉄砲(つよい野衾)→野襖(でかい野衾)という野衾祭り。「野衾」というのがそもモモンガっぽい物の怪で、山の怪異はそこからクラスチェンジしていくらしいのでそうなるっちゃそうなるのかもしれない。

 そういう野衾を謎もへったくれもなく長距離射撃と必殺サイバネ拳法でばったばったとぶっ飛ばしていくこの勢いがたまらない。もう完全に勢い。

 

 一応、かくれんぼしてたら武装トラックだったという田村福太郎(28歳・美術教師)は同作者の「足洗邸の住人たち。」というシリーズの登場人物らしいのですがそちらは未読でなんとも。でもきっとそっちもこういうノリだと思う。

 なんというか脈絡なく野衾をぶっ飛ばして 終わった気がするこの話、どこに向かうのかこういうノリは大好きです。

bookwalker.jp

「ギルドのチートな受付嬢」3巻感想 もうこれ完全に神の発想や

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ギルドのチートな受付嬢(3) (モンスター文庫)

 人間同士の争いには関わらず介入せず。争いもまた進歩の過程と見守る。介入したら間違いなくパワーバランス崩れる。必要な人間(皇子とか)に助言を与え導きを与える。

四大精霊が傅き竜神の子とともにある。鬼神の子(次代の鬼神)を教え導く。

 

 

 これ完全に後世に神と語り継がれるやつだ…

 

 

 そんなイリアさんの地方都市隠居日記第3弾。今回もまた裏でいろいろ厄介ごとを片付けつつみたいなふうになっています。

 過去世話になった人物がちらちらと見えつつ。

 厄介ごとは国家クラスの問題だったり宗教の問題だったりするのをキーマンへの助言でかわしつつ。

 える子羊を導いていく美少女エルフのこの貫禄である。

 

 この話として主人公は確かにイリアさんなんだけど、回りのキャラクターのほうを立てる役回りをむしろ望んでいるのもあって、実際に活躍しているのはイリアさんじゃないことが多いんですよね。

 大抵の英雄譚ってほら、女神は英雄を導くけれども直接手を下さないじゃないですか。それ。

 

 あと本筋とは関係ないけど、「人食い鬼や吸血鬼が人間を食らうのは、人の形の情報(要は遺伝情報、DNA)を摂取しないと形を保っていられないから」という説はちょっとなるほどそういう解釈もあるのかと思った。

元はこの世界設定の鬼の因子に絡めた話で、ですけどね。

 

 竜神のそれも邪神のそれも順調に外堀を埋められていっている感があるイリアさん。はたして無事に隠居することができるのか。(リュネヴィルの街は今日も平和でした)

 

bookwalker.jp

「海賊とよばれた男」6巻感想 海外石油メジャーの包囲網にも屈しない、国岡商店と日本の据わった覚悟を見る

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海賊とよばれた男(6) (イブニングKC)

 敗戦後の日本の石油業界を舞台に、石油販売会社である国岡商店店主・国岡鐵造の揺るぎない生き様と国岡商店の躍進の物語となる本作。

実在する石油会社の出光と、創業者の出光佐三がモデルになっているようです。

 

 日本の未来に石油は必要なのだという信念をもって歩を進めていくその姿から静かな気迫を感じるのですが、今巻から本格的にやりあう相手は世界のメジャーな石油配給会社。

 日本での配給会社は国岡商店を除き外資の手に落ちてしまい、GHQも合わせて完全に追い込まれている状況。

 

これが…逆境…!

 

 そんな四面楚歌な状況において、それでもまだ諦めずやれることをやり道を開く。

奇抜な手を使うわけでも無い、静かで地道な熱意と、多くの人の協力によって物事が進んでいく様は本当に感銘を受けます。

それに応えるように動いてくれる、日本の銀行や官僚たち。

損得を超えた何かを見据えているところが、ああ、こうやって日本は復興していったのか…

一度全てを無くしてしまったかもしれないが、熱い時代だったのかもしれない。

 

 海外メジャーの国岡商店を追い込む手はまだまだ緩む気配を見せず。建造中の「武器」は救いとなるのか。世界を相手取ることができるのか。

行き先の不安は尽きませんけれども、揺るがない覚悟で進んでいける。

海賊とよばれた男(6) (BOOK☆WALKER) 

「魔法使いの嫁」5巻感想 リャナン・シー、バンシー、冬至、妖精の国の話。

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魔法使いの嫁 5 (BLADE COMICS)

 妖精や怪異に好かれ引きつけてしまう性質「夜の愛し仔≪スレイ・ベガ≫」である羽鳥智世と、ガイコツ頭の「本物の魔法使い」エリアス・エインズワースが織りなす欧風幻想物語。

 「隣人たち」と呼ばれる妖精など人の世の常識ではないものたち、イギリスの童話的な世界観や魔術的蘊蓄要素が構成成分として地味に丁寧に書き込まれていて派手さはないけれど静かに染み入るようなエピソードが多く、また生活に溶け込んでてなんていうか隣にいてもまあこんなもんかみたいな雰囲気になりそうなその生活感。

 チセもエリアスもシルキー(家についている妖精)も物静かなほうですしね。シルキーに至ってはそもそもしゃべらない。だがそれがいい

ルツは完全に犬。いやまあ犬の怪異なんだからそうなんだけどたまに人の姿になるもんだから…

 

シルキーとバンシー

 今巻でもいろいろなエピソードがありましたが、読み終えてまず僕は今までマンガかゲームかのイメージでバンシー=アンデッド=泣いたら死ぬ、みたいなふうだったのを本当にお詫びしたい。

そういうイメージとどうにも違うからちょっと見直してみたところ、むしろ逆(死ぬから泣くの)であり、所謂死神みたいなところなのかなあ。

シルキーはうちにきてくれてもいいんだ…(信心深さもなく古いしきたりもないからだめか。しんだ。

(そもそも純粋なケルト系やゲール系の家じゃないとあかんという話も

 

 でも「泣き声を聞いたら死ぬ」ってイメージ、何からだっけか…思い出せない…

 

リャナン・シーの結末

 リャナン・シーと老人の話の結末。隣人と人間の関係の一つの結末としての綺麗な容赦のなさ。ハッピーエンドでもある。

 魔法で人を幸せに、というそれではないのかもしれないけど、押しつけがましさのないこのラストは好き。

 にしてもエリアスは淡々と容赦ないわ。当人としては事実を述べてるだけでもあるしどうしてそうしないの? というのは人ならざるもの的感覚ではそうなんだろうけどさーみたいなところはあるけど。

 むしろリャナン・シーのほうがよほど人間らしいというところまである。ように見えるのは隣人たちのほうが感情豊か、というより喜怒哀楽の吹っ切れ方が激しいからかなあ。恐いと感じるのはその(人の命を吸うという)生態もあるけど、人の常識の通じなさであったりそれによる好意が裏目ることであったりだしなのかも。

 

妖精の国にて

 そして魔法の薬を作るために無茶をしたチセを癒やすために訪れた妖精の国での、シャノン医師との出会い。「妖精の取り替え子≪チェンジリング≫」で人間の子と取り替えられ、そのまま人間として育てられた妖精シャノンと、妖精の国で育ってしまい人ではないものになったシャナハン。だいたいはどちらかの親が対処して元サヤになるらしいんだけどどっちの親も大して気にしなかった結果、人間くさい妖精の医者と半妖精化(?)した元人間の夫婦が爆誕。

 シャノン(妖精)のほうがどことなく哀しみと諦観を秘めた語りをしていて、完全に脳天気なシャナハン(元人間)。環境が人を育てるというやつか…(違う

 

冬至の準備

 冬至の準備の話はちょっと番外編ぽい感じの一話完結であるけど丁寧に準備と作法が解説されていってへーなるほどなーと思っているうちに終わった。こういう地味目の話も好き。神様は何を不機嫌に思うかわからないから厄介。でもあのこぼれたヤドリギを愛でているのはかわいい。

 最後チセがちょっと照れてるのがまたかわいいんだけどこの空気感…嫁というより親子…

ルツは犬。はっきりわかんだね。大きな黒犬は団らんの象徴。

 

限定版ドラマCD

初回限定版 魔法使いの嫁 5巻 (BLADE COMICS SP)

 うちに届いたのはええもちろん限定されたほうですとも!

 ドラマCDは田舎の園芸市と古い橋にいるものの話。恐いようで恐くない。

 なんていうか怪異譚だと、ここで「つきあいかた」を間違えてこじれたことになるんだろうなという。「つきあいかた」を間違えない故に、地味な感じになっちゃってるところあるんですが。だがそれがいい

 

 それでドラマCDということはもちろん声が入ってるということでおおすごい…イメージどおりだ…という感動とともにやっぱり親子感が半端ない。

エリアスさん完全にお父さんや…ルツは犬。どこまでもこの黒妖犬の犬アピール。

 

 声が入ると言うことは動画になるのもリーチかなと思っていたのですが、

 

アニメ化決定していた

comic.mag-garden.co.jp

 PVも流れてたし劇場でやるらしいし6,7,8巻まで限定版DVD確定らしい。

うぉっふう!!!

 

 でも欲を言えばDVDじゃなくてBDで収録してくれないかなあ…まだ無理かなあ…

 

 

bookwalker.jp

 

その日人類は思い出した。WordPressはWordPressでめんどくさいということを

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 具体的にいうと、あいつ全角スペースとかを容赦なく消してくれる。

 それを回避するプラグインを入れるとそれまでビジュアルエディタで書いてた記事の改行が飛ぶ。

 …みたいなふうになってな。

 

kagerou-ts.hatenablog.jp

という記事を最近書いたので、比較材料としてこちらにも残しておきたいと思いますが…

 

 具体的には下のリンクみたいなことなので割愛するとして、

WordPressの改行がぜんぶ消えてしまったりビジュアルエディタが使えなくなったときの対処法 – script life 千夜一夜

 

 段落の字下げとかに全角スペース使うじゃんね、みたいなところもあって扱いづらいところはある。アップデートの挙動とかプラグインの絡みとかはやっぱりね。

 

 WordPressのビジュアルエディタとテキストエディタの自動変換のあれそれは結構困っている人散見されるのですが、現時点ではなんともしがたいというアレな感じです。というか仕組み的にたぶんこのままどうにもできない。

 

 あ、はじめからプラグインを入れていたら何も問題ありません。

早い段階で気がついたらがんばって直せる… 

 

 でもやっぱり、ブログ書きたい人にははてなブログ等ブログサービスをおすすめした方がいいですね…

むしろ私も「見たままモード」でコードがまともに貼れるようになったら技術的なやつもこっちに移住してもいいかとすら思っている。

(今だとはてな記法やMarkdownに切り替えるか、引用のためのレイアウトをコピペしてくるかなどしないといけなくて面倒)

何卒よろしくお願いします。


「波よ聞いてくれ」1巻感想 北海道のスープカレー屋バイトの失恋女子がいきなりラジオのパーソナリティーに!?

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波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンコミックス)

 「ラジオと恋愛の話を描きましょう」というきら☆ふわな感じで始まったらしいこのマンガ。北海道すすきのにある「パンとカレーの夢空間」をコンセプトにしたスープカレー屋「VOYAGER」でアルバイトしている鼓田ミナレは失恋したばかり。それをたまたま居合わせたラジオ局のディレクター麻籐兼嗣にこぼしてしまう。

 その翌日。失恋の悲しみを映画「ゴースト」を見て癒やし、バイトに出たミナレ。スープカレー屋に流れるラジオから昨日こぼした話の内容が!? 慌てたミナレは名刺を頼りにラジオ局に駆け込むけれども放送を止めることはできないと言われて大ピンチ!

 放送を止めるなら責任を取れ。しゃべってみせろ。そう言われてもやったことない! と躊躇うミナレ。でもそんなミナレの背中を麻籐が押します。

 

 

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 意を決して元カレへの言葉を、別れてしまった思いを公共の電波に乗せて、

 

 

 

 

 

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最高にロックだこれ。どうしてこうなった…

 

 

 「ラジオと恋愛の話を描きましょう」おおむね間違ってはいない。

 舞台は北の北海道、すすきののスープカレー屋、失恋女子、ラジオのローカル局おおむね間違ってはいない。

 

 しかしその結果がこれだよ。

タイトルからしてエンカだしな…

 

鼓田ミナレ、その生き様

 きら☆ふわな要素がこれっぽっちも存在してなくミナレがただただ流されてラジオの仕事にずるすると関わるようになってバイトをクビになったりならなかったりしてなんていうかよくわからん。よくわからんけど面白い。その生き様が面白い。

 完全にダメンズに引っかかって振り回されるそれなんだがもうそういう星の下に生まれているとしか。

 周りの人たちもなかなかクセがある感じでそれが終始ミナレに絡んでくるからまた楽しいんでしょう。ミナレをだまし討ちで収録ブースに放り込むような麻藤をはじめ、チャラいけど根は真面目そうな中原、夢空間コンセプトでゲイ疑惑の店長、薄幸そうな有能美人城華さん。南波さんは天使。

 

すらすらと気持ちいい会話のテンポ

 出てくる人物たちとのやりとりもテンポのよい会話で流れるように状況が移り変わっていく感じで笑い転げているうちに読み終えているような。しかしよく見ると台詞だいぶ多い気がする。南波さんは天使。

 ラジオの収録ブースに放り込まれたときもすらすらすらすらと立て板に流れる水のように出てくるその言葉はほんとすごいなと思いました。だいぶ頭の回転速い。なぜ光雄に引っかかってしまうのか。そしてふっきれないのか。恋は永遠の謎。

 

 最後はまただいぶ「これは…」みたいな引きでそういえばこれラジオと恋愛だっけ? みたいなふうに思い出したりもしたけれどもよくよく思い返してみると話の真ん中にはちゃんとラジオと恋愛があるのでほんとすごいと思いましたし大好きです。

 

 

波よ聞いてくれ(1) (BOOK☆WALKER)

 

 

 あとお前泣ける映画ゴーストってニューヨークの幻じゃなくてDeath Shipのほうじゃねーかそれ! おい!

 そっちにデミ・ムーアいねぇよ!

「波よ聞いてくれ」2巻感想 光雄死す

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 やめて! お腹は肉のカタマリじゃなくてスカスカの管なんだから、包丁で刺したら簡単に刺さっちゃう!

 お願い、死なないで光雄! あんたが今ここで倒れたら50万返す約束はどうなっちゃうの!? ダマした女はまだ残ってる。ここを耐えれば、他の女から貢がせられるんだから!

 

 

        次回「光雄死す」 デュエルスタンバイ!

 

 

波よ聞いてくれ(2) (アフタヌーンコミックス)

 

 光雄のクズっぷりとミナレのダメンズ好きっぷりが遺憾なく発揮される今巻。すごい、恋愛漫画っぽいぞ!?

 

ダメンズすげー

 前回の引きから今度は中原がターゲッティングされるのかと思いきややはり光雄。光雄にケリをつけないと前に進めないその気持ち。

 にしてもしょっぱなからこの展開は軽くホラーではありましたし実際マジビビっただろうなああの女の人。

 それにしても光雄。この状態からミナレとヨリを戻すところにまでいけるとはなんていうかもうすげーとしかいえない。ダメンズすげー。ダメンズ好きちょろい。ていうかなんだよこれもう。

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中原はほんとに真面目なんじゃ

 前巻の引きとかその後の反応とかで完全にクロだと思われている中原氏。見た目も相まってテキトーっぽい感じよなあとか思ってたんだけどやっぱりだいぶ真面目そうなエピソードしかない。

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まったくだよ!

やっぱあかんわミナレ…

 

本格化していくラジオの仕事とその行く先

 深夜番組のそれとか中原氏はどうかしらんけど城華さんのほうは本気っぽいぞ? とか埋葬された光雄はどうなるのかとかいうところの勘違いとすれ違いとやり場の無い気持ち的なあれそれから「ラジオと恋愛の話」っぽいドロドロ感が出てきましたって感じになってきているのでそういう意味での行き先がちょっと楽しみにはなってきました。

 個人的にはもう中原は城華さんとお幸せにでいいんじゃないかなーもうなーって感じがすごいしてるんですけれどもそうすると話がそこで終わっちゃいますわねー

城華さんのお兄さんとかはまた厄介そうだけどそれはそれとして。

 

 どうあってもあまり深刻な雰囲気になりそうにはないのはミナレの性格のせいとか割とあるんですが、逆に激しい落差が来るかもしれない先が読めない。

 

波よ聞いてくれ(2) (BOOK☆WALKER)

「RED ー終末のアウトサイダーー」感想 終末ダークファンタジーのボーイミーツガールストーリー!

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RED ―終末のアウトサイダー― (電撃文庫)

 人間をナイトメアと呼ばれる化け物に変異させる「胞子」が発生する世界で、それと戦う組織「GD」所属の少年イオトが、その変異解決の鍵になるかもしれない少女マイノラと出会い心を通わせていくボーイミーツガールストーリー。

 ちょっと変身ヒーロー分も入ってる感じあります。

 

人が化け物になる世界と、ならなかったものたち

 「胞子」に触れると人はナイトメアと呼ばれる化け物に段階を踏んで変異していき、最後には人を襲うようになる。そうなったら戻れない。しかし稀に、理性を持ったままナイトメアの力に適応する「アウトサイダー」と呼ばれるものが出てくる。

 イオトや相棒のフェルなんかはこのアウトサイダーで、その力を使ってナイトメアを押さえ込んでいきます。アウトサイダーは迫害…とまではいかないけれども気味悪がられ避けられています。そういったところはマイノラの心理状態によく出ていてつらい。

 全身を覆う変身とかイオトはだいぶヒーローっぽい感じのそれですね。もうちょっと何かありそうな感じも。

 

死にたがりの少年と病弱お嬢様

 変身に加えて無限再生というチート級の能力(実際、作品内でも異常な能力っぽい)まであるイオトはだいぶ無茶で無茶が無茶を呼ぶような感じの無茶ですよ。そんな無茶を上に睨まれて謹慎、さらにマイノラお嬢様の護衛に回されるわけで、務まるのか務まらないのか。

 一方マイノラはナイトメア治療の鍵となっているらしいけれども、当人はAHD(ナイトメアの胞子のそれ)に蝕まれてしまっているだけの女の子で、思うように動けなかったりもする。そのへんにもやっぱりいろいろあるんだけど、その二人がお互いにいろいろ抱えながら進んでいくのはやっぱり王道風味ありますね。すばらしい。

 

救いはあるのか

 結構あれなんですよね、イオトは過去に縛られているようないじけているようなところがあり、マイノラはマイノラで人間不信気味であってみたいな。その二人が出会って、互いに影響を与え合って、変化してという、ストレートにこの二人の物語であるなあと思います。人が異形と化す世界で救いはあるのか。

 

 

「ミスマルカ興国物語」1巻感想 アホでスケベで勢いまかせの王子が口先とハッタリだけで国を救うぶっ飛んだファンタジー!

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ミスマルカ興国物語〈1〉 (角川スニーカー文庫)

 小気味よいテンポの会話と勢いだらけの展開で読んでる方も一気に最後まで勢いで読み切りふぅ~~という一息をつくような物語。

マヒロ王子は最高にイカしてるしイカれてる。

 

 だいぶ古い作品(2007年)なのですが全部積んでたわけではなくて少し前に出たものを保留してたので手をつけてみたところこれは第二部から読まないと状況が思い出せない…(何 という事態に陥り第二部から読み始めたところこれは第一部から読まないと(以下略 という状況に陥りまさに蛇に絡め取られるがごとくの有様だよ!

さっくさく読めていくんでいいんですけどねー

 

著者作品に共通する世界観

 さてこのお話は北を人魔平等のゼピルム共和国、南を魔人至上主義のグランマーセナルに挟まれた、中原に位置する小国ミスマルカを舞台に、その王子であるマヒロとお守り役近衛騎士パウエルが活躍する話ではあります。

 設定的にはハイファンタジー風味で人外の力を振るう魔人という種族や魔法、魔剣の類。世界はおそらく現代世界が一度滅んだ後でその頃の名残が旧文明として発掘される、その旧文明とは同作者の「お・り・が・み」や「戦闘城塞マスラオ」「レイセン」から続いていると思われるとても俺好みの設定。

 魔人やアウター(完全に人外)は寿命も長く、上記作品の登場人物が登場してきたりすることもあり、他作品を知っているとより楽しめるところも。

 

 それでこのミスマルカ、そんなファンタジー世界でアホでスケベなマヒロ王子がバカをやってお供のパリエルやメイド長のエーデルワイスにお仕置きされる話…であれば平和だったんだけども、南のグランマーセナル帝国にがっつり侵攻されてきたりもしてあまり平和とは言いがたい状況。

 進撃するは帝国第三皇女、「光輝の剣」、文字通り一騎当千の魔人であるルナス・ヴィクトーラ・マジスティア。

 普通に考えたら戦力的な意味で完全にヤバイような状況であっても、マヒロ王子のやらかしているやつ的に全然重い雰囲気にならずに事態は最後まで進んでいきます。
 
 そういった脳天気なところも含めて最後まで行き着いてからため息しかでないという素晴らしさ。おいおいこいつマジかよという言葉しか無い。


 マヒロ王子は完全にバカ殿の役回りアホでスケベなのはおそらく本性だと思われるんですがこの状況を完全にコントロールして収めてみせているところもまた本物。

 

隙あらばメイドさん

 そしてここまでファンタジーが整っていながら最強VS最強みたいな力のぶつかり合いがメインではなくひ弱な王子がむしろそれを完全に食ってるところが作品の方向性を示しています。
 隙あらばメイドが出てくるのもわかっておられる。
 (この世界でのメイドはただの家政婦ではなく、近衛兵の後に控える最後の刃でもあるのです。流石メイドさんだぜ!)

 結構先まで一度読んでしまっているので、思い出してくるとオチを知ってはいるんですが読んでいるときはそれを思い出す暇も無い転がるようなテンポと展開で続刊に手をつけていきます。

bookwalker.jp

「賭ケグルイ」4巻まで感想 お嬢様賭博黙示録夢子

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賭ケグルイ(1) (ガンガンコミックスJOKER)

 ギャンブルの強さで全てが決まる私立百花王学園にとんでもないイカれた女がやってきた! その身は破滅に一直線なのか! 蛇喰夢子だ!

 

博打とスリルに完全にイカれてる夢子お嬢様

 私立百花王学園はお金持ちの子女が通う学園で、人の上に立つ素質を鍛えるためにギャンブルが推奨されているというところ。

 やりとりされる額も半端なく10万100万は当たり前、破滅すれば「ポチ」「ミケ」と呼ばれ家畜扱い。

 そんな学園に転入してきた蛇喰夢子、

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 おっとり超天使かとおもいきや平常運転のままがっつり博打でなぎ倒していく。つよい。

 何かスイッチが入ったとか覚悟を決めて逆転勝利とかではない素面のままで相対して平常運転で煽りをかけていくものだから勝負は完全にレッドゾーンみたいな感じですよ。見てるこっちがおいおいマジかよってなるやつ。

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見てるこっちがおいおいマジかよ本当にありがとうございます! ってなる作画。

 

 そんな夢子とゆかいな仲間達(増えていってる)がはたしてこの学園でどこにたどり着いてしまうのか、最強と名高い生徒会長と相まみえる日は来るのか。

 

躊躇のない邪悪フェイス

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 いくら敵とはいえ少年漫画の女子キャラがやっちゃいかん表情やで。

 こういうのがギャンブル中そこかしこに出てくる。コワイ!

 勝つときも負けるときも罠に嵌めるときも嵌められたときも全力でこんな感じ。夢子だけがある意味平常運転でもある。

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完全に893

 

オリジナルゲームの短期決戦

 登場するギャンブルは(たぶん)オリジナルのものが多く、決着

 

も早くて1話、長くても1冊程度です。今のところ。

1つのゲームで何年も引っ張ったりしていないので安心だね!

 

 出てくるゲームは運任せ以外では絶対なんともならない気持ちになるのはお約束ですね…ダブル神経衰弱(52枚x2セットの104枚でマークまで一致の神経衰弱)とかもうね…

 完全に気分はギャラリー的な読み方をしているそれです。

 また、やはりイカサマ上等の展開ではあるんですが、それを完全に見抜いてからも運の要素は残されていてあかんかったらどうするんだそれみたいなところはあり。

 

 決着の仕方もだいたいは多額の支払いというそれだったけど、それ以外の展開とかも出てきていて生徒会メンバーとやっていくにつれ条件も複雑になっていくんでしょうかね。

4巻はなんかこう意外といい話に終わっている。たぶん。たぶん。

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